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May 01, 2005

憲法訴訟論≒M&A訴訟論?・・・企業価値研究会「論点公開」を読む(1)

 僕らが司法試験の勉強をしてたころ短答試験で新傾向問題が出始め、みなが佐藤幸治先生の「憲法」を読み、芦部先生やそのお弟子さんたちの憲法訴訟論を基本書どころか学術論文などでも漁ったものだった。その中でとりわけ面白かったのが、憲法訴訟における各種の「テスト」という考え方だった。ここでいうテストというのは違憲審査の審査「基準」のことで、従来のイデオロギッシュな憲法論から、実際に憲法訴訟においてどのような形で訴訟上の各種関門をクリアするのかを考えるときにこれらの基準が考慮されるという寸法だ。いや~、新鮮だった。「アジる(←死語だろうなあ)」憲法学からスタイリッシュで手続き的に「実をとる」憲法学へのシフト?って風にろじゃあは感じてたんだけどね。なんか知んないけどアメリカでの憲法訴訟論での各種審査基準についてまじめに勉強してたもんねえ。専門の○法より憲法の方が常に点よかったし(^^;)。
 なんかね、今回の公開論点読んでみて、ユノカル基準だとかレブロン基準だとか出てくるでしょ?ある商法の先生と話してて話題になったんだけど、この「基準」が憲法訴訟の時の「テスト」と一緒なんだってね。

そんな風に訴訟論的に一連の問題を考えるとなんか「スッキリ」って感じがしてくるから不思議なもんで。いわゆる「経営判断原則(Business Judgement Rule)」の考え方もしっくりとくるんだよねえ。
 「論点公開」には次のような記述があるわけで

ユノカル基準が確立するまでは、経営者が会社を守るために講じた様々な防衛策に関する司法判断は、「経営判断原則」(Business Judgment Rule)と呼ばれる基準が適用されてきた。経営判断原則とは、経営者の行為は会社の利益のために適切に行われたと推定し、経営者の判断内容の妥当性について裁判所は審査しないというものであった。このため、防衛策の導入が会社に損害をもたらす結果が生じた場合でも、経営者の責任が直ちに問われることはなく、多くの場合、経営者による防衛策は裁判所によって厳密に審査されず、比較的容易に承認されてきた(「論点公開」62頁)。
これ、原則的に一番経営のことを知ってるのは経営者たちだからその判断については裁判所は原則として立ち入らない・・・これ司法の謙抑性の問題とかとパラレルに見ることも可能なんじゃないか?とかね。今日はろじゃやはこの手の妄想で楽しめたのでありました(^^)
 そう考えると、今回のライブドアの案件を契機に、実務上の要望というか商法の法としての位置づけについて、一気に従来的ないわば行為規範的な性格から裁判規範的な性格へと比重が移ったような気がするんだよね。でもね、その場合、上の商法の先生も同じような問題意識を持ってたんだけど、今回問題になったような企業価値についての判断や平時導入のポイズンピルの妥当性(非過剰防衛性)とかをどの手続きのどの段階で誰が判断するかって視点も重要になってくるんじゃないかと。今回のライブドアの件は仮処分手続きが主戦場だったわけだけど裁判規範性って考えるときに本訴で争われる場合と「テスト」は同一なのかとか、判断の基準となる時点はどこなのかとか・・・企業実務では具体的にどの場面でどんな問題が誰によってどんな基準で争われるかというところまで欲しいんじゃないかと思うのですよ。そんなことを考えながらろじゃあは秘密の検討会本番に臨むのでありました(つづく)

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