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September 30, 2005

こういう話好きだなあ、あとこういうお話に仕事として熱くなれる人も・・・宇宙エレベーターのお話

「宇宙エレベーター」空中昇降テストに成功RAKUEN

米リフトポート・グループ社は27日(米国時間)、地球と宇宙の間での物資などを運搬する「宇宙エレベーター」で、初の空中昇降テストに成功したと発表した。気球から模擬ケーブルを吊した試作機を使って行なったもので、ロボット昇降機を約300メートルの高さまで昇らせることができたという。
 同社の『リフトポート・スペース・エレベーター』構想では、太平洋上の赤道付近に海上プラットフォームを建設し、上空10万キロメートルの宇宙空間までカーボン・ナノチューブ製のケーブルを張って、ロボット昇降機で物資や人間を運搬する。宇宙船を使うよりも大幅なコスト削減が見込めるとしており、2018年4月12日の運行開始を目指している。

  こういう分野の仕事を自分の仕事としてできる人がいるって、すごく素敵なことだと思うぞ。
  ここんとこちょっと盛り上がってる「専門家への近道」議論と「ビジネスローというお仕事」論との関係で、ろじゃあ的にはこの記事がすご~く、訴えてくるものが大きいんだよねえ。
  ちなみに、この宇宙エレベータープロジェクトについて、日本の企業で

関係しているところあるのかなあ・・・カーボン繊維とかカーボン素材を扱ってるところはすげえはなしになるかもしれないよねえ。たぶん、日本でも素材研究とかとっくにやってるんだろうなあ。
  でもこの記事、これだけだと一般の読者に対してはちょいとつらいかもしれませんねえ。
  この話がどんなに素敵かは、SFファンならよくわかるはずなんだろうけど、せめて本家本元というか、アーサー・C・クラークさんの『楽園の泉』は、解説に紹介したほうがいいんじゃないかあなあ。
  もそっと、探してみたら次のような記事が。
「宇宙エレベーター」実現に向けて、第2回国際会議開催  うわ~、2003年の段階でもうこういうことやってた訳ね。身の回りのことばっかりにかまけているとこういうことを知らずに過ぎてしまうという・・・・もったいねえ、もったいねえぞ(;;)。
  しかも、この会議に衛星中継でクラークさんが参加してるという・・・。

 「私は現在86歳で、20年後でもまだ106歳にすぎない。多分、生きているうちにそれを目にすると思う」。会議においてクラーク氏は、スリランカの自宅から衛星中継でこのように話した。

  かっこいいよなあ・・・「2001年宇宙の旅」とか彼の文明論的な視点が入って、なおかつ神様あるいはそれに近しきものの視点が入った作品は、やっぱり高校生以降でないとなんともならなかったんだけど(^^;)、実際にスリランカに住んでいろいろな発言をしているじいちゃんというか・・・すごいと思います。
  この記事の中で、次のような一節が。
 とにかく大切なのは、大きく、前向きに考え、誰かが異議を唱えはじめたら耳を傾けるということだ。実際にエレベーターが稼動するのは20年先なのか、それとも30年はかかるのか、会議の参加者たちの誰にも、確かなことはわからない。だがそれは大したことではない。ひたすら大勢の人が懸命に考えていさえすれば、環境が整い次第、実行に移すことができる。
 47thさんたちとここんとこ専門家への近道とか大人度とかの話をしてるんだけど、仕事の延長で好きなことを見つけるのか好きなことの延長で仕事を拡張するのか・・・人によっていろいろなんんだろうけど、鉄腕アトムに魅せられて実際にいまロボット開発をやっている方々は、ロボット開発のために「人間とは何か」というところから問いかけ始めないといけないところもあるだろう。こういう分野の問いかけを伴う仕事というか営為・・・自分の天職として見つけられる人って幸せだろうなあ。
  ろじゃみたいに、文系分野でビジネス関係で法律とか金融関係で、そんな「意味」を実感しながら喜んでできる仕事があるのかと思う方々も多いかもしれないけど、47thさんはもういくつか「宝物」を手に入れていまさらに見つけようとしているように・・・こういう分野でも十分に「宇宙エレベーター」に匹敵する仕事って見つけることは可能だと思うぞ。その代わり・・・一生懸命何かは「好きに」ならないといけないだろうけどね。その時に必要なのが、上に引用した専門家たちの姿勢と情熱なんじゃないだろうか。それとおそらく彼らの一部は・・・好きなSF、読んでたんじゃないかと思うのですよ、ろじゃあは(^^;)。  回り道も趣味も大いに結構だとおもうんですよね。ホント。それもなく・・・言われたとおりのことしかやらず(やれず)指示された勉強しかできないと誰かは「褒めては」くれるかもしれないけどねえ。自分で仕事していく段でたぶん必要なお勉強しないといけないんでしょうねえ。いずれにしろ回り道は一生ついて回るのですよたぶん。ねえ、47thさん?(^^)
  それにしても、この案件のファイナンスってどんな感じでつけてるんだろうか?まじめに検討してみたいなあ。

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Comments

はじめまして。いつも楽しく興味深く拝見させて頂いてます。

宇宙エレベーターのお話ですが、イブニングで連載されていた
「まっすぐ天へ」というマンガがおすすめですよ!
これから、という時に話が終わってしまう感はあるのですが…

Posted by: nono | September 30, 2005 09:23 AM

ひまわりてんびんです。
専門化のお話、ビジネスローの領域の話、コメントもしたいわ、自分のエントリーにも書きたいと思ってはいるのですが、
ちょっとバタバタしております。

自分は、どちらかというと好きな仕事でお金をもらいたいほうですかねえ。好きな仕事でお金もらえりゃこんないいことはないっすよね。
人生においても、仕事においても、回り道というか、無駄というか、遊びは必要だと思っております。
口幅ったいようですが、それが人間を成長させるのだとも思います。

前田建設工業という会社にファンタジー営業部というのがあって、ここでは、マジンガーZの兜博士の研究所を施工するとおいったいいくらかかるのかなんてことを初めとして設計図をひいてるらしいっす。HPでも公表してます。これこそ、夢があっていい話ですよねぇ。

また、遊びに来やす。

Posted by: ひまわりてんびん | September 30, 2005 11:52 AM

ファイナンス理論的にいえば、十数年後にキャッシュフローが始まって、技術的に可能かどうかも分からないプロジェクトの現在価値なんて、おそらく限りなくゼロに近いんでしょうけど、そのハードルを超えて(ギャンブルとしてではなく、合理的に)ファイナンスをつける術を見つけることもまた、宇宙にエレベーターを通すのと同じぐらいにクリエイティブで価値のある仕事ですよね。
今知られている範囲の知識から、まだ見ぬ数十年、数百年後の世界を描くSFの能力と自分の今持っているものをうまく使うためのスキルって、どこか共通するものを持っているんじゃないかと・・・ちなみに、私もSFは大好きです。

Posted by: 47th | September 30, 2005 12:00 PM

1950年代60年代にアーサー・C・クラークやアイザック・アシモフや手塚治虫が描いた夢は50年経ってちょっとずつ形を変えながら、でも現実に近づいてきつつありますね。
あまりに色々叶いすぎちゃってて突飛な夢が描きにくい現代はSF作家には厳しい時代なのかも…

世界を動かすようなスゴイ未来像がまた出てくるといいなあ。

Posted by: tockri | September 30, 2005 12:42 PM

nonoさんへ
イブニング・・・しばらく読んでないなあ(^^;)。ぜひ読んでみます。コミックスになってんのかな?あと、直接的には関係ないかもしれないんっすけど、ろじゃあ的には買っておいたのにずっと放置プレー状態の石田衣良さんの「ブルータワー」を何とか一気に読んでみようかと・・・当然、仕事終わってからっすけど(^^;)。

Posted by: ろじゃあ | September 30, 2005 12:59 PM

ひまわりてんびんさんへ
マジンガーZの件、読んだ記憶がありますねえ。
SONYやHONDAでロボットが採り上げられ始めてから技術屋さんへの制約が少し緩和されたんかなあ・・・というか査定や評価権者のかたがたが、ぼくらの世代との重なりが増えてきたんかなあと。団塊の世代とそのちょっと下の方々の弊害はもちろんあると思うのですが(^^;)、こういう面での器の広さ?はその上の方々と一脈通じるものがあるのではないかと。さらに目利きの資質はこういう分野では彼らは強いというか持ってますからねえ。いいところですね、たぶん。

Posted by: ろじゃあ | September 30, 2005 01:07 PM

47thさんへ
釣られてくれて毎度ありがとうございます(^^;)。
確かに将来価値をまじめに論じてしまうと投資というよりはスペキュレーションの世界に・・・でも、これを投資にするべく頭を使い、しかも金出すサイドでも投資として認識する「感性」って世の中を進歩させていくあるいはそれにコミットしていく立場の人間にとっては必須だと思いますです。
構造改革っていっても根っこのところにこの「奇想」と「華」と「矜持」が伴っていただけるともっといいものになると思うんですけどね。
>今知られている範囲の知識から、まだ見ぬ数十年、数百年後の世界を描くSFの能力と自分の今持っているものをうまく使うためのスキルって、どこか共通するものを持っているんじゃないかと・・・
←おっしゃるとおりです。一連のエントリーの主題のひとつかもしれません(^^;)。証券化にしろM&Aにしろそういう視点があればこれほど面白いお仕事はないっすよね。
>ちなみに、私もSFは大好きです。
存じ上げておりました・・・(^^)。一緒に話すまでもなく、一連のエントリーとかからも類似の構想力と、そこはかとなく漂うえもいえぬテイストが・・・

Posted by: ろじゃあ | September 30, 2005 01:17 PM

tockriさんへ
時代の流れを感じました、今回の一件で。
SFの分野ではウイリアム・ギブソンあたりからのサイバーパンクが出てきてからは結構人間の内へ内への世界でSF増えてきて、マトリックスみたいなもんまで出てきてしまって。同時にそれ以上にどうも読みにくいSFが幅を利かすようになって、「ばかSF」論争を経て・・・梶尾真治さんが売れるような世の中になって(^^;)。長いスパンでみると、50,60年代の古きよきSFがそれでも少しずつ見直されてきて・・・ハードSFもやっぱりいいもんだと今回は思いました、素直に。
バブルバブルとプチバブルの兆候をこの2・3年感じてきたろじゃですが、それとは別の世界で、次の世界への話が進んでいるんだなあと、ちょっと未来に光を伺えたような明日への活力につながるような話題だったので、ちょっとはしゃいでいるろじゃあでありました。たまにはこういうことあってもいいでしょ?(^^;)。阪神も優勝したし!

Posted by: ろじゃあ | September 30, 2005 01:30 PM

そ、そうですよね!阪神も優しょ…うえぇぇん。

Posted by: tockri | September 30, 2005 03:42 PM

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