八角とタミフル・・・タミフルの供給を阻害しているのは?
中華料理の代表的な香辛料「八角」の値段が10月末から普段の2~3倍に高騰している。新型インフルエンザの世界的な流行が懸念されており、八角からインフルエンザの治療薬「タミフル」の原料となるシキミ酸が抽出されると広く報じられたため。しかし、八角は直接食べてもインフルエンザの予防効果がなく、中国各紙は一般市民に食べ過ぎによる中毒症状の注意を呼び掛けている。八角の主要産地は中国とベトナム。特に中国の広西チワン族自治区で、世界総生産量の90%を生産している。しかし、世界総生産量の90%を中国の広西チワン族自治区で生産というのもすごい話で。今回の鳥インフルエンザに関する変異後の人→人感染懸念ではこのタミフルがカギを握っているわけですから、特定の製薬会社と中国のこの自治区の協力なくして問題の懸念払拭はできないということですか。これもまた困ったことですねえ。
この鳥インフルエンザ対策で各国政府はタミフルの備蓄に走り始めてるわけですが、
今回の価格高騰も当然それてぉ無関係なわけがないわけです。そしてその製造については、昨日みたテレビでは、特許の関係があり、特定の企業の製造能力に任されているというのが現状だそうで。どうもこの辺がろじゃあにはしっくり来ないのですよねえ。
この辺の医薬品の特許の問題というのはHIV関係でやはり問題になったことがあったと思うのですが、こういうかなりの広い地域で緊急且つ大量の生産と供給が必要な場合の特許の取扱いについては、世界ベースで緊急避難的な制約を付すことも検討されるべきかもしれないとは思っていたのですが(国際的な特許法の慣行ではどうなってんですかねえ)、この手の特許の取扱いについては、たとえば、一時的に特許について特別許諾を強制する代わりに各国の責任において製法等の特許に関する守秘義務遵守のための一定の強制力を整備した上で多くの製薬会社に一時的に製造させ各国政府あるいは国連やWHOを通じて相当の代償を行うということではうまくまわらないのですかねえ。世の中理想主義だけじゃ動かんのだろうか・・・
さらに、今回の八角のように、その生産に必要な原料がごくごく限られているという場合も心配ですよね。中国政府が変な規制をかけることはまずありえないとろじゃあは思ってますけど、他の国で同様のことがおこるかもしれません。そんな場合、世界的な発想から(ちゅうか国連やWHOベースの議論でいいんだろうけどね)その資源配分について何らかのルールというものを考えておく必要があるような気がするなあ・・・なんてことをこのニュースを見ながら考えていたしだいであります。
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