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February 16, 2006

準拠法には日本法を指定するべからず?

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某日某所。
ある高名な弁護士先生の御著書の関係で研究会を終了させた企業の法務担当者(管理職)3人が食事をしてましたとさ(うち1人はリタイヤ組み)。
某氏曰く。

伝聞だらからホントかどうかはわからないんだけど、某エリア(世界でのという意味)のある公的な金融機関の準拠法の取扱いに関する注意事項には、準拠法に指定することが望ましくない国の法律がごく少数だけど指定されてるらしいんだけど、その中のひとつが日本法らしいんだよねえ。
残りの2人は一様に(といっても二人だけど)驚いてほぼ同時にユニゾンしてしまったとさ。
どうして?
某氏曰く、 

裁判も含めて法的な安定性に欠けるかららしいけどねえ。
一同(二人だけど)よく考えると納得だなあということになったらしい。 法的な安定性に欠けるというのは裁判の結果についてのみでなく法律の解釈や行政による法の執行の方針、法が改正される場合の安定性に危ういところがあるという意味も含まれるらしいとの示唆もあったとか。 でも、これ、考えてみたら市場の透明性にも関係する話かもしれませんなあ・・・法かルールかって問題との関係では、東証の話も広い意味では関係するかもしれませぬ。 ちなみに、この法が改正される場合の安定性に危ういところ・・・というのは、グランドファーザー条項を置くか置かないかとか、パブリックコメントの制度が一部形骸化してるとかその辺の話も含まれてるんかなあと思ってしまったろじゃあなのでございました。

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Comments

準拠法と合意管轄については、日本の経営者は意外にあっさりしてるケースが多いですね。「あっそう。ま、いいんじゃない」

これが、「相手の土俵で、相手のルールで戦うことを受け入れたことの表明」だということを理解した上で、それでもなおかつ「対等以上に渡り合う自信と覚悟」に裏打ちされての返事なら、いいんですけどね。

例えば、米国法準拠で合意管轄がNY地裁という金融取引関係の案件。外資系は普通に持って歩いてますよね。サインするなら覚悟してサインしないとね。

Posted by: やぶ猫 | February 16, 2006 01:58 PM

やぶ猫さんへ
いらっしゃいまし。
・・・その意味と必要な覚悟の説明をするタイミングと相手を間違えると意図せぬ時間と手間を必要とする可能性があるので、法務部の人間は結構取締役クラスや部長クラスの人間観察って重要なんですよねえ(^^;)。
この辺はちょいと搦め手からまたエントリーします。
また遊びきてくださいませ。

Posted by: ろじゃあ | February 16, 2006 05:24 PM

こんにちは。
最近、契約締結の際の準拠法及び管轄の規定に関して深く考えなくては、と思っていたところですので、興味深く読ませて頂きました。
私の業務の場合、大抵は力関係で(訴訟になるとどちらが勝訴する確率が高いかという観点で)準拠法及び管轄が決まってしまう傾向があります。国内企業相手の契約だと、日本法/東京地裁でまず問題ないのですが、特にアメリカ企業の場合、所在地や代理人のいる州の州法や裁判所を準拠法/管轄とする場合が多く、こちらとしてはせめてNY州法にしたいのですが(理由は、単に、普段仕事を依頼している法律事務所の所在地であり、他州法と比べて比較的慣れており、かつ子会社の所在地に近いので、実際に訴訟を行う場合地理的に便利、という程度ですが)、有無を言わせず他州の州法にさせられるケースもあります。
そのうち、NY州法に関して勉強したいと考えています(まず無
理でしょうけれど)。

>法務部の人間は結構取締役クラスや部長クラスの人間観察って重要なんですよねえ
確かに、対外折衝より社内折衝の方が疲れる時がありますので、ここは重要ですね。

Posted by: taghit | February 17, 2006 06:48 AM

ども。その節は。
このブログを興味深く見させて頂いています(たくさんあるので
まだ全部に目をとおしていない)

契約の準拠法条項と紛争解決条項は、国際取引法務実務において、どうしても後回しにされがちですが、実はここで勝負が分かれる、あるいは、戦う前から勝負ついてしまう、といってもよいでしょう。
準拠法は、契約に記載されていない事項について、解釈を行なうためによりどころとするのだから、法律をみなくても良いぐらい詳細に規定をしておけばよいのでは、と思った時期もありました(今から16年前)。でも、それってその国の裁判所にとっては、説得力なく、相手側から当該国の法律を準拠法とする合意がないことを理由に、訴訟取り下げの異議(いわゆるmotion to dismiss)をくらい、裁判所がそれを認める可能性もあり、そうなると、泥沼です。

じゃあ、相手の国の法律でもよいのか!? どんな国の法律でもよいのか!? という問いに対してはYesです。最悪は、それでも仕方ありません。法律がある以上、それをもとに裁判所がどう考えるか予測がつき、法的紛争のための予防線を考えることができるからです。

でも、準拠法とか紛争解決条項って、契約書の一番後ろにあり、そこにたどりつくまで、頭が疲弊して、最後はどうでもいいやってことになりがちです。したがって、私、駆け出しの頃、契約書は後ろから読め、と教わりました。

Posted by: 隼シロー | February 19, 2006 09:39 AM

隼シローさんへ
いらっしゃませませ。
契約書は後ろから読め・・・確かにそういうところはありますよねえ。日本の契約書ですけど、最後の方読んで誠実協議条項入ってるかどうかで内部の担当者にしろ相手方にしろやっぱり話すこととレベル変えないとなあってまず判断したりしてね。
どこの法律にするのかは法務担当のベースだと結局何が降りてきても対応することになるのでおっしゃるとおりでしょうね。
問題は、それを内部で(特に上の方に)認識していてもらわんとなあ・・・という上記のやぶ猫さんのつぶやきの部分をどうするかなんでしょうねえ。
また遊びきてくださいまし。

Posted by: ろじゃあ | February 19, 2006 03:21 PM

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