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May 11, 2006

PwCが日本で監査法人を設立との報道があるようで・・・受け皿との締約強制?ならまだいいか・・・

granndeさんのブログを見て判ったのですが、中央監査法人と提携関係にあるプライスウォーターハウスクーパース(PwC)が日本で監査法人を設立するとともに引き続き中央監査法人を支援し続けるという記事がNIKKEI NETに載ってるようですねえ。
あんまり想像でものを言うのはどうかとも思うのですが・・・。
公認会計士法には次のような規定があります

。(合併)
第三十四条の十九  監査法人は、総社員の同意があるときは、他の監査法人と合併することができる。
2  合併は、合併後存続する監査法人又は合併によつて設立した監査法人が、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて、その効力を生ずる。
3  監査法人は、合併したときは、合併の日から二週間以内に、登記事項証明書(合併によつて設立した監査法人にあつては、登記事項証明書及び定款の写し)を添えて、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
4  合併後存続する監査法人又は合併により設立された監査法人は、当該合併により消滅した監査法人の権利義務(当該監査法人が行うその業務に関し、行政庁の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継する。
上の報道では中央青山監査法人から離れる企業の受け皿という見方をしてるようですが、合併まで視野に入れているのかどうかというところが気になるところです。この場合、

仮にこの受け皿監査法人が作られると仮定するならばどのようなことが問題になるかをちょいと考えてみたいと思います。
監査契約のある企業からすると用意される受け皿監査法人と契約関係を交わすことについてはどのような手間とコストを想定すればいいのかという場合には、一度監査契約が終了した後に新規の受け皿監査法人と契約を交わすのとそのまま中央監査法人との関係を継続するのかとの選択が当面あると思われますが、他の報道で一部触れられてるように監査契約を解除しなければならないとか無効だとか言う話が前提になるのなら(←会社法や公認会計士法の条文上の根拠があるかどうかの話は一応おいておきます)監査契約を交わしている企業からすると受け皿会社との契約を当てにするのが一応手間の点ではプラスに働くかもしれません。
これはKOHさんが「中央青山の一部業務停止」というエントリーで触れているように、「監査基準委員会報告書第33号「監査人の交代」の公表について」という枠組みが存在する、 監査法人を変えた場合の引継ぎについての枠組みの問題があると思われるからです。一応今までも提携関係にあるPwCが用意する監査法人ならシステム的な問題や事務手続き上の問題でそうそう今までと異なる枠組みでの業務移管は想定しなくて済むかもしれないと思われるからです。
ただ、この場合、受け皿監査法人と必ず監査契約を交わすことができるとは限らないというリスクもあると思われます。この点では従来の中央監査法人との監査契約が当然に終了しない方が新しい監査契約先を求めるリスクを回避しやすいという点はあるだろうと思うのです。
ライブドアとの関係で某監査法人から他の監査法人へと移行させようとして受け入れ先がなかなか見つからなかったという例も一部で伝えられたところもあるとおもいますので、これだけ多くの企業と契約がある場合には、一部の企業はやはり同じような状況におかれる場合があるかもしれません。
ホントに契約先の企業に不測の損害を与えないというのであれば、そのまま契約を存続させて業務改善させるか、それでも問題あるなら上記受け皿会社と合併することで契約関係をそのまま引き継がせる(上記34条の19第4項参照)くらいの配慮があってもいいのではないかと思うのですね。
ろじゃあが、今回の件の報道等で業務停止処分をもって何らかの理由による契約の終了を当然と考えることに対して疑問を持つのはこの辺の問題への疑問があるからであったりするわけです。
これを法律の明文による規定以外の何ならかの枠組みで考えるとすると場合によっては独禁法上の問題も出てくる可能性もあるのではないのかいなあなんてことを思い始めているところでして。
その辺はまた別エントリーということにしておきます。
ただ、今回のPwCが単なる落穂ひろい的な目的で自らのために日本に監査法人を作ろうとしているのか、いわば救済スキーム型でかかる行為を行おうとしているのかは報道だけではわかんないですよね。
いまのところあくまでもろじゃあの戯言ということでお許しいただければと・・・

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Comments

TBありがとうございました。合併時の法務的な問題点等は自分にはない目線で非常に新鮮に読ませていただきました。ただ、文中全てPcWになっちゃってますね(笑)、、、しょうもないことを指摘してすみません。
PwCによる合併は(という言葉がふさわしいかはこの際おいておくとして)、業界では以前から囁かれていることですね。ただ、名前が変わろうと中身は一緒という監査法人との契約を続行するかというのはここの被監査企業さんの判断だとはおもいますが。
今後も勉強させていただきますね。

Posted by: lat37n | May 11, 2006 01:10 PM

TBありがとうございます。
おっしゃるように受皿選定も実務の混乱回避と同時に機関投資家のウケ、さらに相手方のキャパシティも考えないといけないので難しいですね。
また、一時監査人といっても来年また変えるのは実務上無駄なので結局最終に近い決定をしなければならなくなると思います。
PwCの新法人というのがどのようなものになるのかにも興味があります。実質中央青山が入れ替わっただけだとしたら業務停止命令ってなんだったの、ということになりかねませんから・・・

(TBが出来なくなっているのはスパム対策ですしょうか?)

Posted by: go2c | May 11, 2006 11:19 PM

go2cさんへ
どうもまいどです。
TBできないのは指摘されて気がついたのですが例によってココログの方の気まぐれのようでいい迷惑です(^^;)。
どうもすいませんでした。
しかし、PwCの新法人についてはいろいろな思惑が想定され得るというのと目的が結局何かというのがねえ・・・大人の世界の話かもしれないのでねえ(^^;)。
ただ、新しいエントリーにも書きましたが新聞のマスコミのかたがたの突っ込みと記述の正確さがホント不十分だと思います。
もそっとしっかり調べて余計な不安をあおらないように書いていただきたいなあと思います。

Posted by: ろじゃあ | May 13, 2006 02:24 AM

lat37nさんへ
どうもいらっしゃいませ。
ご指摘の点はすべて修正させていただきました。
徹夜の最中に眠い中で書いたので(ほとんど勢いで書いたエントリーだったりするのが怖いんですが)ボケてたようです。
しかし、新鮮であるというお褒めの言葉を頂戴したようでありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします。
ではでは

Posted by: ろじゃあ | May 13, 2006 02:27 AM

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