気持ちは判らんではないが・・・独禁法との関係は?(^^;)PRIDEとフジの問題
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YahooNewsPRIDE出場選手、フジが起用禁止…各所に通達
人気格闘技「PRIDE」の運営会社ドリームステージエンターテインメント(DSE)に契約違反があったとして放送打ち切りを決めたフジテレビが、PRIDE出場選手らを番組に出演させないよう、制作会社などに通達していたことが6日、分かった。マスコミ各社に契約解除のファクスを送った5日に通達したもので、関係者は「関連する人物、選手は一切、番組に出演させないようにという話が回ってきた」と明かした。フジテレビさんの気持ちはわからないではないのですが、今までの報道等では一応契約条項についての違反等の問題があったという契約上の問題ということですので、自社についてはともかく一応法人格が別である取引先や他社に対して上記のような通告文を送っているとするのが事実であるとするとちょこっとコンプライアンスの観点からは上場企業としてはいかがなものか?という点が検討される必要があるかもしれませぬ。
DSEのプロレス・イベント「ハッスル・エイド」(17日・さいたまスーパーアリーナ)を18日に全国放送する予定だったフジ系の東海テレビもこの日、放送中止を正式決定し、DSEに通告。ハッスルとの関係も打ち切ることを示唆した。・・・
企業法務でも継続的契約の解消は非常にナイーブな問題なものですから一応あくまでも一般論として検討してみたいと思います。
この「一切番組に出演させないように」という内容の文書の性格なのですが、この報道からしかわかりませんから実際はもっと穏便でなお且つ送られた先の選択権や決定権を縛るものではないかもしれないわけですので、あくまでも報道されている事実を前提に考えて見ます。
この手の「今後一切○○とは○○するな」ということを同業者達に通達するというのは「さる業界」におかれまして所謂「破門」とかが問題になる場合(ろじゃあは詳しくないのでなんともいえないところもあるのですが強制的に盃を返される場合というものがあるならそれも含まれるのでしょうかねえ)に「回状」という形で伝達されることになるものと似ているのではないかと報道に接した場合には感じてしまったのですが具体的にはどうなのでしょうか。
今回のPRIDE関係の方々は法的には法人格をお持ちの当事者の方が多いと思うのですが、フジテレビとの関係では契約によって興業とか業務の提携を行っているという意味ではテレビ業界という市場、あるいはテレビ業界におけるスポーツの興業に関する市場という市場において他の競争相手と他のフジテレビさんと同様のテレビ局との間でいろいろな形で市場を構成する一員としてお仕事をしているわけですね、一応。
そうした時に、発注先として非常に影響力の強いフジテレビという全国キーのテレビ局が、系列局やそれ以外のこの市場の関係者に対して、特定の市場参加者との取引はするなということを何らかの形で公言し、それがそのテレビ局との取引関係において強い取引上の影響を受けている主体に対して発信されることで、当該主体が特定の市場参加者との取引を正当な理由なく自らの選択によらずして締結しないことになるような場合、これはちょいと競争法上の観点、すなわち独禁法上の問題というのがあくまでも論点として出てくる可能性があるのではないかというのがろじゃあの余計なお世話の老婆心であります。
優越的な地位の濫用により特定の取引先との取引を妨害するということになるとこれも問題ですし、単独の取引拒絶とかも問題になり得ましょう。さらには系列局や他の取引主体と一緒に特定の市場参加者を市場から締め出すことを意図して共同歩調をとるということになれば形の上では共同ボイコットということにもなりかねないわけでして。
気持ちはわかると冒頭に書きましたのは、世間で公になっているような理由に加えて何らかの理由で同様の目的を達成せざるをえないということがあるというのであればそれはそれで世間に対しても説得力は持ちうる化も知れないという意味なのですが、上記報道を前提とするならば通常はその辺はコンプライアンスの問題があるからということでもう少しスマートな方法で同様の目的を達するための方途が選択されるのではなかろうかと思うのが普通かなあと思ってしまったもので余計なことを書いている次第です。
特に上記団体に属している選手の方々も色々な契約形態があり得るわけで、雇用契約になっている方もいるかもしれない一方で選手としては一回一回限りの契約で独占契約的な契約内容になっている場合もあるかもしれないし、他団体に属しているけれども上記団体との関係で比較的契約回数が多いことで露出も多いという状態ながら独占的な専属契約は交わしていないという選手もいるかもいしれません。
かかる方々のうち一回契約でやってる方々を含めた少なくとも雇用契約でない方々はプロ野球選手と一緒でそれぞれの方々が事業主ということになりますのでこの事業主の選手達も上記興業市場の市場参加者ということになるでしょう。
これらの選手が「関係する人物、選手」になるのか上の文章の内容からは明らかではありませんが、何の制約もなく皆契約するなということであるとすると上記懸念は深まるのではないかなあという気がするわけでございます。
ですから、上記報道の中で、
さらに衛星放送のスカイパーフェクTV!が緊急役員会を招集し、今後の扱いを検討したことが判明。DSEの榊原信行社長も同社に事情説明に訪れたが、関係者は「フジの番組制作を単独で行うのは難しい。局内でも打ち切りの声が大きい」と明かし、広報部は「数日間のうちに結論を出し、何らかの形で発表したい」と話した。一方のDSEは、榊原社長が出席する会見を8日に行うと発表。小川直也らハッスルの選手たちにも現状を説明した。発表済みの興行は予定通り開催する方向ということが出ていたのですが、このぐらいの内容で説明するのが、企業としての対応としては、ある意味ではまだ「正しい」やり方かもしれないとは思うわけでして、上場企業としては気持ちはわかるのですが法的な枠組みは一応抑えた上で、外からうるさいことを言われないような選択肢というものも考えておく必要があるのではなかろうかと、これは多分広報部のコンプライアンスの問題ではないのかなあと感じてしまったのでありました。
ろじゃあとしては関係業界に送られたファックスというのが果たしてどういうものなのかどうかちょっとみてみたい気はしていたりするのですが、私が法務の人間なら法的には問題がなさそうでもそのような文書は発信させないと思うんですけどねえ。
もちろん上記公にされている事実関係とは異なるお話があるのかもしれません。
ですから本当に今回のようなフジテレビさんの行為が企業法務的に気にする必要があるのかどうかという問題についてはそれ次第で「正解」は変わってくるかもしれません。
この点については改めてお断りしておこうかと思います。
この点の問題は広告代理店とかの法務の観点からも結構難しい問題の部類に入る問題なのではなかろうかと思いますのでその筋の方らからのコメントとかがございますれば教えていただければと思う次第でございます。
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