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May 29, 2007

法的枠組みの迷路化と法務リテラシー(1)

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先日、ポール・ニューマンの件で法務担当者のリタイアなんて書いてしまったもんですから、dtkさんから弁護士の先生のリタイアについてまでコメントしていただいたような次第でございました。
この弁護士の先生のリタイアのお話については実は法務の現場で気になった経験はありません。
というか顧問弁護士をしていただいていた先生について言えば、多くの場合は、dtkさんがご指摘の通り、個人事務所の場合であっても何人かの中堅若手の弁護士の先生を育成されていた先生のところにお願いしていたことが多いからだと思います。
ただ、このご指摘を受けた後、いろいろと考えてみたのは事実でございまして、それはこと、弁護士の先生に限らず会社の経営サイドや元に戻って法務スタッフの場合も同じ問題があるかもしれないよなあ・・・とやはり思った次第でございます。
というのも

今回の会社法の話や、金融商品取引法の話でもわかるとおり、様々な枠組みの変容が常態化して、なおかつ、その枠組みの理解とモニタリングについての姿勢が問われ(ろじゃあはよく「アップデート」という言葉で取り上げてますよね)るようなことが常態化している現状を考えますと、取締役にはその理解力が、法務スタッフにもその理解力と説明力とその前提となるプレゼン能力の必要性というのはますます高まっているように思いますし、それらの法務関係の情報のやり取りと理解が現場の実務やシステム適応可能性との関係で「現実」から乖離したものであってはならないという部分がより多くなっているのではないかと思うのですね。
そうすると、企業での需要も細分化精緻化していく一方でIRとの関係では様々な大局的な視点との関係での説得性が必要になってくるわけで、それらの法的見解を求められる弁護士の先生方も、同様のアップデート力とプレゼン能力というものまで求められるようになるでしょうし、それを踏まえていないと自らも「カラ手形」を出してしまうリスクが高まっているかもしれないとも思うのですね。
企業法務で必要とされる配慮領域としての複数の法的枠組みを考えながらの対応(たとえば、民法の枠組みと特別法の取締規定の枠組みと独禁法との兼ね合い、さらには個人情報保護法の関係を考えてアドバイスするとか)の要求程度もかなり10年前と比べると高くなってきているような気がします。
いわば、法的枠組みの迷路化に対してどう対応するかというのは現実問題としてあるような気がするのですね。
これに法的枠組みにおける対応の迅速性を要求される場面が増えてくるという現実もありますし(toshiさんのエントリーで対質問回答報告書の回答期限の話しついて言及されてますがこれなども枠組み自体が迅速性を求めているお話ですよね)、この範囲の拡大・複層化・問題整理の巧拙・対応の迅速化等の要請にどう応えていくのかというのは弁護士の先生の方でも対応せざるを得ない現実なんではないかと・・・。
さて、それにどう対応するのか・・・ひとつの答えがやはり大手法律事務所の対応ということもできるのではないかなあと思ったりするのですが・・・・せっかくですからこの項目はもう少し続けてみたいと思います。

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Comments

こんばんは。エントリーを立てていただいたような感じがして、光栄というか恐縮です。

たしかに迷宮化した法律に対して迅速に対応が必要となるとマンパワーの面だけでも大きなところが有利になりやすいですよね。

でも、そういう目の前の対応を越えた形での、もっと広い視野から、大局観を踏まえてアドバイスをするとなると、別にそういうメリットはなくて、むしろ個々の先生方の経験、人脈(社内での「この先生が言っているんだから」という説得のしやすさを含め)、クライアントについての知識なんてのが効いて来るのかなと勝手に思ったりします。

と勝手に書きましたが続きを楽しみにしております。それでは。

Posted by: dtk | May 29, 2007 11:15 PM

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