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October 27, 2007

ジャッジ第三話を観て:それぞれの親子と仮想の力(1)

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今回の第三話でとりあげられたのは嘱託殺人だったわけですが、これは親子という問題、夫婦という問題をとりあげるためのいわば入り口の設定だったのですな。
放映前のエントリーでは、母親のことを強調し、お互いを看取らなければならない夫婦の話をしていたわけですけど、やはりこの二つをうまく取り入れた脚本が光っていると思います。
嘱託殺人だけを単独でとりあげることもできたでしょう。
しかし、動機の部分で息子のしでかした詐欺商法の被害を村の人たちに息子に成り代わって弁償していく人生を選択した夫婦の悲しい物語という設定が視聴者に

老いていく自分たちの生き方
老いていく自分たちと子供たちの関係
そして老後の環境と子供たちが陥るかもしれない陥穽としての問題商法の存在
のそれぞれを浮き上がらせることに成功していると思います。
これは
消費者問題を声高に叫ぶという方法論はとらずとも
人間としての良心に訴えた上で息子が塗(まみ)れてしまったであろう詐欺商法への怒りと親としての夫婦への尊敬と共感を同時に喚起している・・・その意味では
仮想の力、物語の力、さらには本来の意味でのメディアの力
というものを感じずにはいられません。
それにしても、この脚本の方は母親の思考回路というものをよくご存知で(苦笑)。
ろじゃあの

母親も、ホントに劇中の大山のぶ代さん演じる恭介の母親と同じような態度と話をしがちなんですよね。
ちょっと違うとすれば恭介の母親が本心(ホントは恭介に来て欲しいとかの心情)をしぐさや表情に出しているところかもしれませんが。
一定以上の年齢の母親というのはホントに尊敬すべきというか、本心を顔にも出さないんですよね。
こちらが忖度して考えていってあげないとお互いにとって不幸なことになりかねません。
劇中で恭介がこの島の人たちは人前でホントのことを言うのが得意でないかもしれないという趣旨の発言をしていますが、昔の日本人というかろじゃあの母親の世代の人たちの多くはそういう育ち方をしてきた方々が多かったのではないかと思います。

俺が俺がって生き方でない・・・でも親として必要だと思うことはしっかりと行う
という生き方。
息子のためを思って自分の工場をたたんで被害者の人たちに弁償する父親と母親がホントにいるんだろうか
と思っておられる方々もおられるかもしれませんが、昔の親たちの行動様式としては十分にあり得る話だとろじゃあは思いますし、いまの日本の世の中でもある社会環境においては十分にあり得る行動様式だと思います。
というか親ってそんなもんなんだろうなとろじゃあは思いますし、
だからこそそういう親たちの心情を踏みにじってはいけない、それらを弄ぶような輩に対してはものすごく怒りを感じる
訳です。
こういう親たちを守るのが正義であるべきだし、それを踏まえた法制度でなければいけないだろう・・・・この脚本はそんなところまでイメージを膨らませてくれるところがあると感じております。
法律に関するそして裁判官に関するお話の形はとっていますが、実はこの「ジャッジ」というシリーズは、人間ドラマとしての側面の方がやはりメインなんだと今更ながら思いました。
裁判官も親であるし子供であるし夫でもある。
その中で裁判官としての自分と親でも子でも夫でもある自分をキチンと使い分けながらも人間として人のことを考えていかなければいけない存在。
この個人の多重性は何も裁判官に限ったものではないのですが、それゆえに一般の視聴者(特に職業人)との共感のチャンねんるも開かれているし、裁判官という設定ゆえに自らの仕事と心情について矜持に基づいて正義を確保しつつ目の前の人たちの問題を解決するための最善手を考えなければいけないという立場の厳しさが恭介の言葉に重みを持たせます。
だからこそいろいろなことを視聴者に語りかけることができる。
ドラマとはこうでなければいけないだろうなと思います。
ちゃんとプラスアルファのある二枚越しのドラマというのは薄っぺらな情報ドラマと違うのであって、やはり土曜の夜9時に放映するのに相応しいと思います。
その意味ではNHKのこの方向性、間違っていないと思いますよ。
仮想の復権・・・を願ってやみません。

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