« NYは最初また下げかぁと思ったのですが、ひけにかけてあがりましたねえ:ソシエテジェネラルの件は驚きましたな・・・インサイダー取引とかも問題視されてるようで | Main | 店長という存在・・・マクドナルド訴訟のお話(2):伝統的枠組みとやり過ぎている主体の枠組みを区別する視点 »

January 29, 2008

店長という存在・・・マクドナルド訴訟のお話(1):「管理監督者」の考え方と企業の多様性

このエントリーは公開時刻自動設定機能によりエントリーしております。

う~ん、この判決のお話というか、店長は管理職なのかどうかという問題を眼にするたびに、企業法務の方々の間ではこの問題というのはどのように考えられているのかなあ・・・ということが気になるところ。
この問題について、他のセクションから法律相談を受けることがまずいままであったかどうかがひとつのポイントかもしれませんね。
社内的に職務分掌がどうなってるかというところですけど、法務部がこの問題に「かむ」体制になってるのかどうか。
これだけ問題が大きくなると、今回の判決の対象となった業態や会社と同様の問題が生じ得るのかどうかというのを誰が皆さんの会社の中で検討しているのかあるいは検討することになるのか・・・これ、コンプライアンスシステムどうしてるかの問題でもあるような気がするのですが・・・それ以上に

じゃあ、実際に

今回の判決との関係でうちはどうなんだ?
と聞かれたときにどのように答えるのか・・・。
ある程度の法務部としての姿勢というのは決まっているんじゃないかと思うんですけどね。
まず、今回の判決の流れと理由付けと射程を客観的に認識しておかないとだめでしょう。
あと、企業での動向としてこの問題についてはどのように考える立場が多いのかというところも再確認でしょう。
何で管理職が問題になったのか、管理職なら残業代を払わなくてよいという立場はどのようなところから出てきているのか、それを補強している根拠というのはどういうものがあるのか。
そのときに、従来の大手重厚長大産業ではこの問題はどのように考えられていたのか、管理職の待遇の問題といわゆる非組の問題との関係はどのようなものだったのかとか、労務管理的?な話の法的側面とかの話も場合に補強しておかないといけないでしょう。
なんでそんな整理が必要か。
皆さんがおられる会社がどのような業態でどのような店長の位置づけがなされているかということを法務以外の方々がどう理解しているかと言えば、必ずしもそれらの考え方の前提としてどのような法的な枠組みを前提として理解しているとは限らないわけで、あるいはどうかんがえているかは明らかではないですし、それを踏まえて話をしないと、自社との関係で今回の事案との関係についての法務部の見解との間に誤解が生じかねないところもあるだろうなあと考えるところがある訳で。
「管理監督者」の話にしても経営との一体的関係とかの話も、実質的な判断が介在するところがあるわけですから。
裁量と待遇と・・・これ、やはり昔のそれなりの理屈は大手の重厚長大産業とかを前提として多様な気が済んですよねえ・・・その枠組みを借りてその理屈で運用できる業態とかって無限定じゃないだろう・・・ってところがあるように思うんですけどねえ。
これは改めてまた考えてみましょうかね・・・つづく

|

« NYは最初また下げかぁと思ったのですが、ひけにかけてあがりましたねえ:ソシエテジェネラルの件は驚きましたな・・・インサイダー取引とかも問題視されてるようで | Main | 店長という存在・・・マクドナルド訴訟のお話(2):伝統的枠組みとやり過ぎている主体の枠組みを区別する視点 »

Comments

そうですね。人事構造は、各社の業種や沿革その他によってかなり変わってくるような気がしています。
場合によっては、トップや人事部門の責任者次第と言うこともありそうです。

当社では、日常の人事に関する法務問題は、法務ではなぜか、敬して遠ざけており、人事に任せっぱなしになっています。
かなり危ういところもあるのですが、事後的牽制にとどまっています。
ヒトゴトだけに慎重さを要すると思っているので、今後、どうするか現在、模索中。

今回の問題で言えば、店長職に相当する人間がいないこともあり、個人の勉強の域を出ていません。

Posted by: ひまてん | January 29, 2008 at 10:20 AM

本判決は、広範囲の企業の人事部そして経営層に大きなインパクトがありますね。

判決文は見ていないのですが、職務内容から見て、管理職とされるにふさわしい、一般労働者の管理監督者としての地位にふさわしい権限を有していたかという観点で判断されたとしたら、外食産業以外でも相当大きな影響がありますね。

組織のフラット化に伴い、部下のいない担当部長や担当課長はもちろん、取締役本部長の強力なリーダーシップの下、目標達成のため、本部長のこまめな指示に従い、業務を遂行するチームリーダーの課長職や指示を伝達するだけの次長職なども該当するケースが考えられます。

でも、問題は、職制上管理職にして、通常当該業務運営で予想される全体労働時間に相応する一般職の残業代を上回る管理職手当てが支給されていなかった点ではないかと思います。
(マクドナルドの店長も相応の管理職手当てが支給されていれば、訴える実益がないわけです。管理職手当ての引き下げで、他の社員との差がほとんどなくなり、追加労働分を考えると逆転していたのではないか)

管理職に求められるのは、店舗やチームを効率的、効果的に運営し、想定される労働時間をいかに短縮して、目標売上を達成するために、創意工夫を含めた裁量権を発揮するかでしょう。
その結果として、本人は、より高い評価給を得る一方、その指揮下の部下の労働時間と残業代を節約し、最終的には人件費の削減につながります。
したがって、十分な管理職手当てが支給されている会社、もしくは裁量権により、残業時間が短縮傾向にある会社はなんら問題はないでしょう。

残業代節約目的で管理職登用を考えている会社、労働時間を延長したら売上を増やせると考えている会社には、今後深刻な問題ですね。

一方、職務権限と役割期待はリンクするので、過去どれだけ成果があっても、現時点で期待できない人の場合は、過去に部長や課長であっても非管理職とされるでしょうね。
管理職手当の大幅カットと引き換えに残業代の受給にシフトするベテランも増えてくる(すでにほとんどの会社で導入済みの役職定年制など)ということにもつながりますね。

新聞の解説等には、全く触れられていませんが。


Posted by: 埼玉のよっちゃん | January 29, 2008 at 10:37 AM

ちょっとご無沙汰しております。遅ればせながら新年の御挨拶をさせていただきます。(ぎりぎり、まだ正月ですから。)

もうお読みかもしれませんが、私には大変参考になりましたので、御紹介。
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_f11e.html
←ご無沙汰しておりますが、年度末の関係があるので2月3月は緊急招集させていただきます(苦笑)。
ご紹介いただきましたエントリーですが、参考になりますね。
この点は既に埼玉のよっちゃんも若干触れているのですが、この「管理監督者」と「管理職」の区別、重要だと思います。
今回の判決文を早く読みたいと思うのですが、店長がこの「管理監督者」に該当するのかの問題が今後いろんなところにまぜこぜに議論される可能性はあります。
それも含めて二発目を書いてみたのですが、ちょっと本筋とウラ筋が乖離が激しすぎますかしら(爆)。
一粒でどちらの視点からも読めるエントリーってホントはなんもいってないんですよね・・・とかいうコメントはご容赦願いたく(笑)。
正直モードで二月は少し体空けていただきたいと思います。
ではでは

Posted by: K大のT | January 29, 2008 at 12:02 PM

>あと、企業での動向としてこの問題については
>どのように考える立場が多いのかというところも
>再確認でしょう。

人材ビジネスに身を置いているので、この動向が一番見える立場にいるつもりなのですが、この判決が与える影響についての社外からの問合せは、この2日間ではあまり来てませんね。

コストカットのために管理監督者適用除外をしていた企業にとっては、人事も法務も、「うちの管理職が騒がなきゃいいけど」ぐらいの構えなのではないでしょうか。

私自身は、高裁判決ではひっくり返る可能性も大だと思ってますし、この話が変に盛り上がってしまうと、ホワイトカラーエグゼンプションの早急な導入につながってしまうのではと、ネガティブな受け止め方をしています。
←tacさん、コメントありがとうございます。
高裁判決ひっくり返る可能性も現状ではあり得るかもしれないとも思うんですが、今回の件以前に労働基準監督署の方から大手企業に対して同様の事案に対して指導があるようですし、それに対して複数の業態にわたる複数の企業が改善対応をしているようなことがあるようですと(これはまた確認しようと思ってるんですけどね)・・・という感じで(苦笑)。そのような状況での判決ということをどう企業では受け止める必要があるのかですよね。
ヘンな争い方するとこれ、某業界の某訴訟と同じような方向になりかねないところもあるような気がするんですけど。
また遊びきてくださいませ。

Posted by: tac | January 29, 2008 at 10:22 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/96849/17881800

Listed below are links to weblogs that reference 店長という存在・・・マクドナルド訴訟のお話(1):「管理監督者」の考え方と企業の多様性:

« NYは最初また下げかぁと思ったのですが、ひけにかけてあがりましたねえ:ソシエテジェネラルの件は驚きましたな・・・インサイダー取引とかも問題視されてるようで | Main | 店長という存在・・・マクドナルド訴訟のお話(2):伝統的枠組みとやり過ぎている主体の枠組みを区別する視点 »