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April 18, 2011

「原子力損害の賠償に関する法律」と「原子力損害賠償補償契約に関する法律」について(2):原子力損害の賠償に関する法律第8条の原子力損害賠償責任保険契約の位置付け

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(1)のエントリーでは、「原子力損害賠償補償契約に関する法律」のほうの契約からお勉強していってみたんですけど、これ、そもそも「原子力損害の賠償に関する法律」による「原子力事業者」の責任が問題になる場合についての「損害賠償措置」のひとつとして「原子力損害賠償責任保険契約」のお話がこの最初のほうの法律に定めてあって、それを補完するものとして「原子力損害賠償補償契約」という契約についての定めもこちらの方の法律に書いてあるという建付けになってるんですよね。
よ~く読んでみないと構造がよくわかんないなあ・・・という印象もあるかもしれませんねぇ。
ちなみに条文ではですねえ、第2条3項に定義されてる「原子力事業者」は、第三条により「原子力損害賠償責任」を負う場合が定められてるわけです。報道等でも触れられた免責事項が入ってるのもこの条文ですね。
すなわち、

同条1項但書きに

ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。
ですから、今回の損害がこの以上に巨大な天災地変・・・によって生じたものかどうかという議論がされてるんだと思うんです。
ただ、ここだけ読んでると全体像が判りにくい。
上で言及した損害賠償措置というものが制度として定められてることをどう考えるかというお話もあるのでして。
んで、第6条で、 
原子力事業者は、原子力損害を賠償するための措置(以下「損害賠償措置」という。)を講じていなければ、原子炉の運転等をしてはならない。
とされてまして、この「損害賠償措置」というのが、第7条1項に定められてまして、これに
原子力損害賠償責任保険契約及び原子力損害賠償補償契約の締結若しくは供託
が含まれることになってるんですな。
前者が第8条以下、後者が第10条で定められてます。そんでもって(1)のエントリーで触れた後者の契約については「補償契約に関する事項は、別に法律で定める」(第10条2項)と書いてあるもんですから、これが、まあ「原子力損害賠償補償契約に関する法律」ということになると。
ですので、実は、この原子力関係の損害賠償精度については三段階で責任・保険・補償についての枠組みがあるのですねえ。
①原子力損害賠償責任(第3条)
②原子力損害賠償責任保険契約による保険(第8条以下)
③原子力損害賠償補償契約による補償(第10条以下)
こんな感じですね。
んで、被害者の方々は、
(1)②の損害賠償請求権に関し、責任保険契約の保険金について、他の債権者に優先して弁済を受ける権利を有する(第9条1項)
(2)責任保険契約の保険金請求権は、これを譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、被害者が損害賠償請求権に関し差し押える場合は、この限りでない(同条2項)
という形で定めがあるのでありまして
被保険者は、被害者に対する損害賠償額について、自己が支払つた限度又は被害者の承諾があつた限度においてのみ、保険者に対して保険金の支払を請求することができる(同条2項)とされておるのですな。
最初にそうかあ、損害保険会社さんも関係する部分が法律上はあるんだなあということで(1)のエントリーは③の枠組みから書いたのですが、こういう形で損害賠償措置についての原理原則が「原子力損害の賠償に関する法律」のほうには書いてあるのであるのだなあ・・・というところまでお勉強を進めていたわけであります。
ですので、第6条で原子力事業者さんは必ずこの損害賠償措置をしなければならないことになっているようですから、この二つの契約の締結等をされているのだろうなと思うのですが、実際にもそういうことなのでしょうね。
ろじゃあはあまりこの辺は得意な分野ではないので法律の条文を負っていくことでお勉強するしかできないのでその順番に書いているので読みにくいことはごめんしてね、でございます(汗)。
まあ、そういうことになりますと、この第3条のところの免責事由が定められている部分と、この損害賠償措置としての②と③の制度との関係はどうなるのだろうかというところになるのですが、ちょっと長くなりましたのでつづくにさせてくださいませ・・・ふうっ(汗)。

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Tracked on April 18, 2011 01:56 PM

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