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May 09, 2011

中部電力5月9日付東証適時開示「浜岡原子力発電所の運転停止要請への対応について」:経営法務の領域における今後検証されるべき重要な経営判断事例となったのではないかと

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toshiさんのエントリー
「闘うコンプライアンス-中部電力VS経産省(菅首相?)」
http://yamaguchi-law-office.way-nifty.com/weblog/2011/05/post-ccf2.html
でも言及されていた中部電力の浜岡原子力発電所の運転停止要請についての対応ですが、結局、停止することにしたのですね。
浜岡原子力発電所の運転停止要請への対応について(中部電力5月9日付東証適時開示)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120110507013511.pdf
この中で以下のように停止することを決定した旨が記されております。

当社は、要請への対応について検討を重ねてまいりましたが、こうした基本的な考え方に基づき、非常に厳しい状況ではありますが、現在運転中の浜岡原子力発電所4,5号機(4号機:沸騰水型、定格電気出力113.7万キロワット、5号機:改良型沸騰水型、定格電気出力138万キロワット)を停止することを本日、決定いたしました。4,5号機については、準備が整い次第速やかに停止いたします。また、停止中の3号機(沸騰水型、定格電気出力110万キロワット)についても、当面運転再開を見送ることといたしました。
ある意味では異例であると思われるのは、この適時開示に、「経済産業大臣に対し、別紙1のとおり確認をいたしました。」として、
浜岡原子力発電所運転停止要請に係る確認事項
という別紙が添付されていることではないかと思います。
この別紙文書が同社の取締役会が総理からの要請をどのように

受け止めたかについて

公益性の高い事業を営む当社にとって、総理大臣からの今回の要請は事実上国の指示・命令と同義であり、極めて重く受け止めている。
と明記した上で、
今回の要請に基づき、浜岡原子力発電所を全号機運転停止した場合、お客さま、株主、立地地域等関係者に多大な影響を及ぼすことが懸念される。これらの方々に過度な負担、不利益が生じないよう、当社は事業運営全般にわたり最大限努力するが、国としても十分な配慮、支援をお願いしたい。
として、最後に国としての十分な配慮、支援を願う旨を明記していることをどう評価すべきなのか。
正直な話、ろじゃあは今回のこの適時開示の文書本文と別紙を、自らの姿勢を正した上で読み、その意味するところを国民の一人としてどう受け止めるべきかを真面目に考えなければならないと思いました。
今回の出来事は、いろいろな意味で複数の法領域の問題を孕みつつ真摯に評価・検証されなければならない出来事であるように思われます。
それは企業の経営判断に携わる方々すべてが経営法務の領域の今後検討されるべき大きな問題として受け止めるべき類の問題も含まれているように思われます。
その意味では、toshiさんが上記エントリーで指摘しているように、あくまでも今回の要請が中部電力との関係では
「本件は平時の法治行政の原則が妥当する場面であ」る
という指摘、そして昭和59年の最高裁判決に言及している部分で
ただ、注意すべきは上記最高裁判決も「適法な行政指導」という言葉を用いているとおり、行政指導が法の根拠に基づかずに行われるものであったとしても、適法な行政指導と違法な行政指導はありうるわけです。行政指導には行政法上の比例原則(最低限度の規制か否か)、平等原則(他の電力会社への要請は不要なのか)も当然に妥当します。そこで中部電力の方々は、今回の経産省大臣による原発停止要請は、適法な行政指導に当たるかどうか、法律判断を必要とすることに留意する必要がありそうです。
という点についても、適時開示の文書を参考に、中部電力の今回の経営判断がまじめに評価・検証されるべきであると考えております。
ことの性質上、短期間での判断に本来は馴染む問題ではないように思われる中、短期間で如何なる理由で経営判断がなされたのかという点では、今回の判断は、これに対して否定的・肯定的な立場をとるかどうかは別にして、
企業法務に関連する方々が共通に受け止めるべき経営法務の領域における重要な経営判断事例となるであろうこと
は間違いないのではないかと思います。
ということで、現時点ではあまり考えがまとまっておりませんのでつたない文章になっておりますがご容赦くださいませ。
取り急ぎの備忘録でございます。

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